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貝山製陶所 kaizan
  • 貝山製陶所 kaizan|思い出の景色を創る皿
  • History

     美しい盛り付けは、日本料理の大きな魅力の一つ。長く料亭文化とともに歩んできた有田は、料理を引き立てる、いや、料理の美しさを完璧の域に高める器を作り続けてきました。

     貝山の盛り込み皿もそうした器の一つです。大きな四角い皿に料理を盛り合わせて景色を創る、料理人の創作意欲をかき立てる大きな平皿。広い面積を均一に平らに焼くのは難しく、先代が乾燥の際に落ち込みを防ぐ台や、高台をつける位置などを工夫し、「大きな盛り込み皿といえば貝山」と言われるまでになりました。しかし時代が移り、だんだんと大人数での会食は珍しくなり、大皿の出番も減っていきます。貝山でもこうした盛り込み皿を焼く機会は減ってきました。

     「プロが使っていた優れた皿を、家庭でも使って欲しい」と当代は考えます。先代が貝山を代表する器に育てた盛り込み皿を眠らせるのではなく、今の暮らしに合う形で提案してみよう。当代にとって、この盛り込み皿は賑やかな思い出の皿でもあります。子どものころ、親戚が集まると必ず食卓に上った盛り込み皿。魚屋であつらえた刺身や、鯛の塩焼きを豪快にのせて堂々と座の中心になった盛り込み皿。気の置けない友人や家族と食事をするシーンを想像し、盛り込み皿とイメージを共有する組皿も考えました。

     どう使うかは使い手にゆだねるため、融通無碍(ゆうずうむげ)な皿でなければならないと考えた当代は、先代のころによく盛り込み皿に使われた青い釉薬ではなく、先々代が開発した白い釉薬を使うことを思いつきます。そしてそれを当代が得意とする現代的な吹きつけ技法で仕上げると、光を当てると釉薬の細かな粒に乱反射して、陽の光が波に当たりきらきらと輝くように美しい皿ができあがりました。豪快な波を描いた柄の名は「四海波(しかいなみ)」。先々代が名付けた貝山オリジナルの柄です。

     先々代が開発した美しい白、先代が育てた窯を代表する形、当代が得意とする技法がそろって生み出された、今様の盛り込み皿と組皿。当代が子どものころに見たもてなしの景色のように、刺身や鯛の尾頭付きももちろん似合いますが、彩りの美しいオードブルを盛っても映えるはず。洋菓子や和菓子を盛り合わせても、美しく生かしてくれる皿です。誰とどんなシーンでこの皿を囲むのかは、使い手のイマジネーション次第。この皿が使い手にどんな思い出の景色を創るのだろうか。使い手にゆだねたことで、作り手の想像も広がります。

  • 企業理念|ふたつの心で使い手の笑顔を創りだす。/初心 真摯な心でモノ創り(作り)に取り組む姿勢/真心 使う全ての人に幸せを感じてもらいたい想い
  • Philosophy

     「つたうプロジェクト」では、新しい商品やブランドをつくるだけでなく、それぞれに自分達のものづくりの歴史をたどり、その中で見えてきた個々の強みを再認識するとともに、自分達の誇れる「強み」をはっきり意識することで新たなステージに向かうエネルギーを得て、リブランディングに取り組みました。

     ARITAの新しい未来に向けて、自分達つくり手や企業がどうあるべきかを 改めてじっくりと、そして真剣に考えました。そうして作成した新しい「企業理念」にこめられた、私達のものづくりへの「想い」を届けます。

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